春はそこまで

お手紙をいただきました。
添えてあった詩は



春の苑  紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つをとめ




桃の花の下をめでながら歩く乙女は、紅色に染まり花のように輝いている・・
そんな絵が浮かびますね^^

大伴家持が、天平勝宝2年3月1日に詠んだものです。



今から1250年以上前、聖武天皇の発願により奈良の東大寺の大仏建立詔が宣言され、29歳の大伴家持は、天皇の信頼のもと、大仏建立の財源を確保するため、越中国司として赴任します。(富山県高岡市
奈良から遠く隔てた地で、常に都を思い、5年間勤めました。

政治的な大事業の中、3年半が経った3月1日、物思いに耽って詠んだ詩だそうです。




天平勝宝2年3月2日
春の日に 張れる柳を  取り持ちて 見れば都の 大路し思ほゆ


手に持つ芽吹いた柳に、
都大路への望郷の念に駆り立てられたのでしょうか・・・
それとも、固い蕾も膨らみ、いつか荘厳な大仏殿の前で、爽やかに揺れている柳を、夢みたのでしょうか・・・




天平勝宝2年3月3日
朝床に 聞けば遙けし 射水川 朝漕ぎしつつ 歌ふ舟人         


早朝の床の中、射水川から聞こえてくる舟歌から、元気をもらったのでしょうね。




わたしにとっても
平城京 朱雀大路の早春も 富山 松川(神通川→万葉時代は婦負川)の春満開の舟下りも、記憶の中の大切な思い出の地なんです。

http://www.youtube.com/watch?v=wicmWKj4c90&feature=related


いつか・・・・みんなと一緒に行けたらいいですね。



春はもうすぐ そこです。
嬉しかったお手紙
本当にありがとうございました。^^       はな



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