凌霄花
今年も見事に咲いた ノウゼンカズラ。
写真撮らせていただこう・・
と iPhone を取り出した時、
「よかったら 持っていかれませんか?
今、はさみを用意しますので」
突然 後ろから男性の声がして・・・
帰宅したこの家の主は、鍵を開けて家の中に。
しばらくすると
「こんな鋏しかなくて・・」と、紙切りばさみを貸してくださいました。
「まぁ・・ありがとうございます。
活けさせていだだきますね。
それにしても毎年きれいに咲きますねぇ・・」
「いやぁ 次々と花が落ちて困っているんですよ」
「先日、奥様がきれいにお掃除されてましたね ^^」
「えっ? おふくろかな・・3月に亡くなったんですよ・・」
「・・でも確かに、先日・・・無数に落ちているオレンジの花を白い割烹着を着た奥様が掃き清めていたのです・・・」
「心配で戻ってきたのかな・・」 と、
男性は寂しく笑いました。
たった一日だけ咲く ノウゼンカズラの花の命
と
中年になった息子を思う 天命をまっとうした母の気持ちが
雨に濡れたお花を活けながら 交差している。。。
あの日、お見かけしたのは・・・いったい誰だったのだろう?
「凌」 は しのぐ 「霄」 は 空 の意味で、
●つるが木にまといつき、天空を凌ぐほど高く登る ところから、この名がついた。・・・
私も このお花には 青空が似合う と思った。
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